2012年12月30日日曜日

瓦とアーチ 徳寿宮


さて景福宮から急ぎ足で、なんとか日暮れ前にたどり着いたのがこの「徳寿宮」。

狙いはご覧のように「瓦とアーチ」のデザインです。
というのは、両者を観察していて気がついたのですが、韓国の門は屋根が東洋的な瓦なのに下部の入口は西洋風のアーチになるようです。
もちろん壁が石造であることがその主たる理由なのですが、日本の冠木門の「純和風」に慣れた僕には両者の取合せは、とても奇妙なものに感じます。
もっとも、この「奇妙な」面白さがこの日最後のスケッチに僕を駆り立てたのですが・・・。

さて、未だかつて経験のない極寒の屋外での6枚のスケッチ・・・我ながらよくやる・・・冷え切った体には韓国名物「海鮮鍋」が最高でした!

2012年12月23日日曜日

広大な王宮・・・景福宮


暖かいコーヒーでささやかな暖を採ったあと、急ぎ足で景福宮へ戻ります。

朝一番に見た正面の門は「光化門」。
その奥にあるのがこの「興礼門」。
なかなかかっこの良い建物だったのでさっそくスケッチ。

この調子で王宮内をスケッチしようと目論みましたが、あえなく挫折。
というのは、この門をくぐるとさらに門があり、行けども行けども、宮殿はさらにその奥に延々と広がっているようなのです。
いちいち立ち止まってスケッチしていては今日中にとても廻りきれません。
こうして気は焦るものの、見慣れない建物のディテールがとても新鮮で、歩みはのろく、気がつけば時刻はもう午後3時。
太陽の光も、冷たい空気も今日の残り時間が乏しいと催促しています。
とうとう、後ろ髪を引かれながらも、次のターゲットに向かったのでした。

※ところで調べてみるとこの王宮の面積は42万㎡。京都御所の実に4倍です。
この広大な敷地を常時観光客に開放しているにもかかわらず、内部はどこにもゴミひとつ無く、建物は常に修復、改修されているよう。歴史的な建造物に対する意識は相当強そうです。
韓国のオリンピック選手が見せる強固な「国家」意識は、こんなところにも現れているのかもしれません。

2012年12月16日日曜日

ソウルへ 北村その3

また北村?
しつこい!
と怒られそうですが、反り返った屋根の面白さはまだ描き足りなくて、もう少しだけうろつくことにしました。

村の一番てっぺんに続く坂道を登るとこんな風景が広がります。
屋根の棟は動物の背骨のようで、躍動感にあふれています。
そして黒々とした瓦がうねる様子は不気味な翼竜が群れているよう。
街はずれにそびえるのは、ちょっと不釣合いな教会の十字架。
さらにその先には言わずと知れたビル、ビル、ビル・・・。
日本とは一味違うこの街の歴史の真実です。

さて、気がつけばもう12時。
凍てつく寒気の中、立ちっぱなしで3時間いたことになります。
もう、限界!
とりあえず暖を求めて退散です・・・。

2012年12月9日日曜日

ソウルへ 北村その2


この北村の特徴は丘陵地帯にあってとても眺めがよいことです。
先週のスケッチは登りきった路地を描いたもの。
そして反対側を振り返るとこのようにソウル市内を一望することができます。
古い町並みの向こうに霞む高層ビル群が近代都市ソウルを象徴しているようです。

2012年12月2日日曜日

ソウルへ 北村その1


時刻は午前9時。
景福宮の門はまだ閉ざされています。時間を無駄にしたくないので内部を観るのは後回し。
李朝時代の王族が住んだという住宅街「北村」へ急ぎます。

反り上がった屋根の連続が日本にはない町並みを作り出していて、期待通りの雰囲気です。

・・・寒さに震えつつ手早くスケッチを完了。
マフラー、携帯カイロ、指先を切り落とした手袋という冬のスケッチ必携品を準備してきてよかった!