2016年12月30日金曜日

人物画を優しく描こう その3


 今回のテーマは優しい人物画に大切な「穏やかな表情」。この要素は残念ながら画家個人の努力ではいかんともしがたい部分があります。たとえば美人であっても目元や口元がきつい方はちょっとイメージに合いません。個人的にはダビンチの「モナリザ」もあのモデルの貢献度が非常に大きいと思っています。
 さて、今回のモデルさん。僕のイメージにぴったり。構図を上半身にしぼって「穏やかな表情」を細かく捉えたつもりです。いつもは鉛筆で濃淡をつけた後、顔は基本2色で塗るのですが、今回はかなり色数を増やし、重ねる回数を増やしています。眼、口などの表現もいつもよりも細密に描きました。
 あとは細かなテクニック。まずシャツの色は実はほとんど白に近いごくうすいピンクでした。モデルさんのイメージに合わせて敢えてピンクを強調しています。そして日傘の色は本当は濃い赤。そのまま塗ると画面が赤系統にそろいすぎるので、補色に近いブルーに変更し、模様だけをピンクでアクセントととして残しました。
 いかがでしょうか。昨年の個展に出品した何点かの人物画とはかなり進化(変化?)があると思っています。どうぞご意見をお寄せください。

※今日が今年最後のブログ更新となります。更新頻度が少ないにもかかわらず、読み続けていただいた皆さん、ありがとうございました。さて、前回の個展からの進化を皆さんに見ていただきたく、2回目の個展を以下の要領で開催することにしました。

日時:2017年4/27(木)~5/2(火) 12:00~19:00(予定)
場所:茶屋町画廊 大阪市北区茶屋町8−11 R大阪駅より徒歩5分

「NU ちゃやまちプラス」という商業施設の1階にあります。便利で来やすいと思います。是非お越しください。