2018年8月26日日曜日

海外スケッチ旅行にでかけよう ドイツ編 その10 ヴァイサー塔(白い塔)



 マルクス塔の北側二区画ほどのところにあるのががもうひとつの城塔、「ヴァイサー塔」です。この塔を正面に、両側にハーフティンバーの建物が並ぶさまはやはり中世そのもの。こんなに完璧に中世の街並みが残っているのに、実はローテンブルクは世界遺産ではありません。理由はよく知りませんが、ひょっとするとこの町の建物は必ずしも「古くない」ことにあるのかもしれません。よく見るとどの外壁も屋根もやけにきれいで、中身は現代的なホテルであったり、新たに建て替えられた建物が相当ありそうです。
 それでもこんなに観光客が訪れるのは、町の統一感、特に色と材料へのこだわりが半端でないからでしょう。赤い三角屋根、茶色の木材で区切られた白い漆喰壁、街路に敷き詰められた灰色の石・・・。改築も新築にも例外はありません。僕が何より驚いたのは衛星放送のTVアンテナ。なんと屋根につくアンテナは赤く、外壁につくアンテナは白に塗り分けられていたのです。人気の秘密は町を愛する住民の誇りとこだわりでした。

2018年8月14日火曜日

海外スケッチ旅行にでかけよう ドイツ編 その9 コウノトリが見守る街  


 
 町の入口、レーダー門をくぐると、一気にタイムスリップ、目の前に中世の町並みが現れます。正面に建つのは時計台のあるとんがり屋根のマルクス塔。よく見ると外壁に銃眼らしき穴があちこちにあり、入口のアーチの向こうに町並みが続いているようです。それもそのはず、その昔この町が大きくなる前、ここがローテンブルクを守る城門だったそうです。
 塔の隣、三角屋根のてっぺんに奇妙な突起があります。おやっとよく見ると2羽の鳥が羽を休めていま。何故こんなところに?と調べてみると、これはコウノトリの巣でこの町の名物のようです。コウノトリはドイツの国鳥、そして昔から赤ん坊と幸福を運ぶ鳥といわれています。ローテンブルクはそんなほほえましい伝説を大切にする町でもあります。