2018年11月29日木曜日

白のサマーセーター

 ドイツのスケッチ旅行はちょっとお休み。期待していた方ごめんなさい。今日は久しぶりに人物画をご覧ください。
 女性のモデルさんの場合、普通は膝を揃えた、お行儀のよいありきたりのポーズになりがちです。でも今回はちょっと大胆に、足を開いたポーズを取ってくれました。おかげで画面収まりの良い、面白い構図になりました。
「優しい」絵を志す画家としては、背景もなるべく明るくするのが直截的でわかりやすいのですが、今日のモデルさんの魅力は色白肌と真っ白なサマーセーター。バックを明るくするとせっかくの「白」のイメージが沈んでしまいます。なので今日のバックはかなり暗めに・・・具体的には背景を描く鉛筆の種類を変えます。いつもはHからFの硬めの鉛筆を使うのですが今回はHBを主体として描くことに。そしてその上に重ねる絵の具は、落ち着きのある褐色系ではなく「白」の清潔感を際立たせるプルシャンブルーを使いました。ハイライトとバックの濃さのバランスに合わせて、人物の影の部分もちょっと濃いめに色を入れ・・・完成!
さて、狙い通りさわやかな美人画になったでしょうか。

2018年11月22日木曜日

海外スケッチ旅行にでかけよう ドイツ編その15 ホーエンシュヴァンガウ城

 ドイツ旅行の最後はやはり古城のスケッチで締めくくりたい・・・そんな思いで訪れたのがフッセンの町。ここにはバイエルン王国の親子2代の王が築いた城が残っています。父親が築いたのがこの「ホーエンシュバンガウ城」、息子が築いたのがシンデレラ城のモデルになったと言われる有名な「ノイシュバンシュタイン城」です。いずれの城も観光客の人気の高い城で中に入るには指定時間まで相当時間待たなくてはなりません。旅程を考えると二つの城とも内部を見るのは無理・・・と言う訳でホーエンシュバンガウ城のスケッチはふもとの道からの雄姿のみでご容赦ください
 さてこのお城、外観はいわゆる「ロマンチックな古城」というにはやや武骨。調べてみるともともとは12世紀の建築で、長く廃城になっていたものを19世紀にマクシミリアン2世が改築したとのこと。重厚感がありながらも窓周りには適度な装飾があり、堅牢な壁で守られながらも舞踏会が行われたであろう宮殿風の大きな窓もあるというこの姿・・・いわば中世の砦の近世風コンバージョンといったところでしょうか。