2019年6月21日金曜日

美緑(みりょく)空間は下記リンクに移動しました

https://miryoku-yoshine.com/

2019年2月17日日曜日

五條新町 その2

さてこの町のもうひとつの特徴は細い路地が多いこと。ちょっとわくわくしながら街道から裏道へ抜けると小さな川べりに出ました。この建物は酒蔵。今でもお酒を作っているようです。
 土蔵や作業場など機能本位の建物配置のせいか、やはり平入と妻入りの建物が川沿いに入り混じって並んでいます。もちろん構図は文句なし。しかも瓦のグレー、漆喰の白、羽目板の茶色、木々の緑と色彩のバランスも最高。久しぶりに満足した日本の風景が描けました。

2019年2月12日火曜日

五條新町


  久しぶりに日本のスケッチです。今回訪れたのは奈良五條新町。紀州街道を初めとする 5 つの街道が交差する町なので「五條」という名がついたとか。
 軒をそろえた平入の商家 が続く町並みはそれなりに美しいのですが、絵にするにはちょっと単調だなあと悩んでい ると、町外れに一軒だけちょっと眼をひく妻入りの建物が。さっそくこの異端児の建物をいれてス ケッチすると・・・ご覧の通りうまく画面に納まりました。スケッチはやはり構図が大切。


2019年2月5日火曜日

海外スケッチ旅行にでかけよう ドイツ編 その18 ノイシュバンシュタイン城3


この城は抜群の人気を誇るのですが、意外なことに世界遺産ではありません。なぜでしょう?実はこの城は19世紀の新築。外壁は中世の石造ではなく近代的な鉄とコンクリートとモルタルでできています。シンデレラ城を思わせる尖塔も銃眼もいにしえの戦(いくさ)の思い出に過ぎず、バイエルン王国が滅びようかという当時の戦争には何の役にも立たない代物だったのです。入口や窓のアーチも単なる飾り。つまり機能的にも構造的にも美的にもうそがあるから文化的な価値はなし・・・ということのようです。
 でも、ご覧のようにマリエン橋から見る城と彼が暮らした森と湖に囲まれたこの土地はとても美しい。ルートヴィヒ二世が統治者としてこの城で過ごしたのはわずか1年足らず、王としての存在感は残念ながら希薄でした。でもこの城が現在に至るまで観光客として多くの人々を惹きつけ、その観光収入が現在のバイエルン州の財政に多大な貢献をしていること・・・彼の美に対する感性が偉大であったことの証明です。

2019年1月29日火曜日

海外スケッチ旅行にでかけよう ドイツ編 その17 ノイシュバンシュタイン城2


  このノイシュバンシュタイン城を作ったのはルートヴィヒ二世。さっきスケッチしたホーエンシュバンガウ城に子供のころ住んでいたようです。お城に住むという幼少の思い出が、中世に対する憧れを増殖させたのか、彼が自ら建てたこの城の内部はまさに豪華絢爛!・・・でも残念ながら内部は撮影禁止。観光客がひしめく状況では当然スケッチも遠慮するはめに。そのせいか実を言うと、室内のイメージはほとんど記憶にありません(苦労して並んだのに、もったいない!)。
 でも前庭から見る城の正面の顔はご覧のように、なかなかかっこいい。城の前で写真のポーズをとる観光客の邪魔にならぬ様、手早くスケッチしました。

2019年1月24日木曜日

海外スケッチ旅行にでかけよう ドイツ編 その16ノイシュバンシュタイン城1


  お待たせしました。海外スケッチ旅行ドイツ編再開です。いよいよ有名なノイシュバンシュタイン城に向かいます。この城はとても人気があるので、入場するためには山麓のチケットセンターに並び、時間指定券を購入しなければなりません。さらに山の中腹までバスに乗ったあと、ちょっときつい山道を登り、息を切らしながら、緩やかなカーブを曲がると突然現れたのがこの光景。森の中にたたずむ白亜の城。明るい陽射しとさわやかな緑風・・・来てよかった!

2019年1月20日日曜日

人物の背景を描くその3 夢かうつつか

 今回も人物画の背景を考えます。今日のモデルさん、とても自然でいいポーズなのですが、実はけっこうむつかしいポーズ。ちょっと首を傾げ、頭をやや後ろへ反り返った状態。簡単に言えば顔の下半分を通常より大きく、ひねって描かないといけません。かなり苦労しましたがなんとかまとまりました。

そして今回のテーマである「背景」。ちょっと眠たげな表情には夢かうつつか、異国の情景がふさわしい・・・森の奥深く、小川が流れ小さな橋が・・・そうして描いたのがこの背景です。題材はドイツミュンヘンの郊外にあるニンフェンブルク城の庭園。こんな時のために(?)撮っておいた写真が役に立ちました。いかがですか?

2019年1月18日金曜日

人物画の背景を描く その2 壁面に小物を 

今回は椅子にもたれかかってゆったりとくつろぐポーズ。何かを思い描いている様子・・・。こんな時はやはり背景に小物を入れたくなります。この椅子はどう見ても室内用なので、遠くの風景ではなく部屋の壁面がふさわしい・・・なので何か装飾を入れることにします。

今回選んだのは「絵画」。このブログで紹介したドイツのお城の風景です。何故この絵を選んだかというと、次回の個展の案内状にこの二つの絵を載せることにしたからです。
これが案内状です。
というわけで、今回は個展のお知らせも併せて掲載させていただきました。期日は3/21(木)~3/26(火)、場所は大阪梅田、芝田町画廊です。皆様の御来場をお待ちしております。


2019年1月8日火曜日

人物の背景を描く・・・エステ家別荘にて


今回のモデルさんの特徴は長い髪と魅力的な口元。大いに創作意欲を刺激され、鉛筆
の線もいつになく滑らか。我ながら納得のいく下絵となりました。

ここのところ抽象的な背景ばかりだったのですが、今回はモデルさんのイメージに合わせた風景を描くことにしました。さんざん悩んだ末、過去の取材写真から選び出したのがこの背景です。場所はローマ郊外の小都市チボリ、世界遺産になっている「エステ家別荘」のバルコニーから見る風景です。丘の上まで広がる緑の畑や森と空は開放感があって、いかにも気持ちよさそう。絵の中の女性もきっと満足しているに違いありません・・・でもほんとは現地で描きたかったなあ。