2016年3月13日日曜日

手描きのスケッチとパソコンで絵を描こう その4

1図
2図



 いよいよ今週は「手描きのスケッチとパソコンで絵を描こう」最終回です。どうぞ残りのテクニックを存分にマスターしてください。
ちょっと先週の復習です。海を表現するのに必要な4つのレイアーの一番下は「海色レイアー」。2番目が海の「うねりレイアー」でしたね。これを下図のイエローグレーに重ね、うねりにレイアーマスクをかけて出来たのが先週まででした。(2図)これと完成図(1図)はどこが違うのでしょうか?それが今日のテーマです。
 ポイントは2つあります。ひとつは水面にさざなみの表情がついていること、もうひとつは海の色がまばゆい南国色になっていることです。
 これをペンツールでいきなり描くのが困難なことはもう皆さんも想像がつきますよね。実はパソコンならではの楽なやり方があります。それを教えましょう。
 まずさざなみの表現について。これはフォトショップの「フィルタ」機能を使います。前回は「雲模様」を利用した画像から「海の波紋」フィルタを使いました。今回は同じく「雲模様」から作成した画像に「表現手法」の中にある「輪郭検出」フィルタをかけます。すると雲模様のエッジが縁取られて黒いさざなみのような模様が現れます。このままだと黒い波になってしまうので、さらに「色調補正」の「階調の反転」コマンドを使うと3図ができます。
4図
3図
このままでは絵にならないので海のうねりのときと同様に「遠近法」でぐっと縮めて手前を引き伸ばし、水平線を合わせたのが4図です。だいぶさざなみらしくなってきましたね。
 この画像を先週作成した2図に透明度70%で重ねます。すると5図のようになります。海の色が消えてしまいました。先週の「うねりレイアー」を重ねたときと同じ現象が起きています。つまり汚いグレーがが混色されてしまったのです。
 ですから今回も同じように「波のうねり」画像をそのままレイヤーマスク画像にコピーしてグレーの階調を透明度の階調に置き換えてやります。そして画像モードをやはり「オーバーレイ」にして海色の色彩を強調します。(6図)

5図
6図
これでほとんど完成ですが、でもまだちょっと物足りません。もう少し海の色に明るい南国らしい変化をつけたいのです。
 そこで最後のレイアー「水中反射」を作ります。今回は手前から水平線にかけてブルーグリーンのグラデーションで「水中反射」画像を作って見ました。(7図)
 このレイアーを「さざなみレイアー」の下、「うねりレイアー」の上にオーバーレイモードで入れます。こうして出来た最終のレイアー構成が8図です。すべての透明度を最終的に気に入るまでいじって出来たのが1図の完成図というわけです。
 これで僕のマル秘テクニックは全部教えてしまいました。いかがでしたか?なお疑問のある方はいつでもご連絡を。紙面の都合で省略したさらに細かな要領を教えますよ。
7図

8図




今回のパソコン画は実はこのブログの読者であり、友人であり、辛口の批評家であるK氏が「他の水彩画より気に入った!」といって購入してくれました。
 「手描き」の良さにこだわる僕としては、ちょっと複雑な気分ではありましたが、よく考えれば「誰もが手軽に自宅に絵を飾る」という僕の活動目的には、安価で、スピーディーに描けるこの手法は悪くないと気づかせてくれました。
 というわけで、EーSHOP美緑空間では今後このようなCGも増やしていきたいと思います。複数プリントを前提とする作品は価格的にもさらに提供しやすくなると思っています。ご意見ご要望があればお寄せください。
 
追伸
来週からしばらくスケッチ旅行に出かけます。それゆえ、このブログも少しお休みするかもしれません。そのときはお許しを。