京都三条大橋の南側に奇妙な建物があります。
ベージュ色のスクラッチタイルと飾りのついた窓が特徴です。
竣工は昭和2年、設計者は先週触れた「弥栄会館」と同じ木村得三郎。
当時、フランクロイドライト風ということで賞賛されたとか。
玄関は川の反対側にあります。
この日は、残念ながら内部は入れませんでしたが、鴨川をどりなど伝統芸能が行われるコンサートホールらしくクラシカルなインテリアがガラス越しに見えました。
この歌舞練場はコンクリート造ですが、隣に連なる先斗町の町並みはご覧の通りほとんど木造。
道も狭く、建築的にも危なっかしそうな建物ばかり。
僕のような余所者にはこの対比はちょっと異様な風景に見えます。
しかしそこはやはり京都。
川辺を散歩する人には
「鴨の流れに映る、いつもの風景」に過ぎないのかもしれません。