城下町の特徴であるマス形(敵の襲来に備え、城までの見通しを悪くするため、道をわざと曲げた交差点)を超えると見えてくるのが「青柳家」。
角館の武家屋敷群の中でも格式が高い家で広大な敷地内に今なお多くの建物が存在し、一部は博物館として公開されています。
母屋はやはり道からは見えず、唯一、蔵だけがその姿を現しています。元々は「文庫蔵」とよばれる重要書類を納める倉庫だったようです。蔵は家の品格を現すシンボルなのでしょう。北国の大雪を載せ、軒を支える頬杖はリズミカルで意匠的。すっきりとした持ち送りのディテール、扉周りのシンプルな装飾など全てのデザインがこの家の品格を伝えてくれます。