旅先での建物にこだわってきた僕としては、台北で一番有名な寺院、「龍山寺」を見逃すわけにはいきません。ありがたいことに地下鉄「龍山寺」駅から歩いてすぐ、至便なところにあります。門をくぐると本堂でお参りする人々がぎっしり。すばらしい彫刻がたっぷりと鎮座しているらしいのですが、ゆっくりスケッチをするような雰囲気でもなく、彼らと一緒にお参りする時間もないので早々に本堂から退散することに。
でも実は建物を見るには門の外からのほうがいいのです。ご覧ください、この反り返った屋根が複雑に重なり合う様を。しかも日本の寺院にはない龍が踊る棟飾りや軒先の複雑な模様の化粧瓦。そして何よりその華麗な虹を思わせるような色彩。
いつも僕が頼りにするきれいな色を出してくれる「ウインザー・ニュートン」の水彩絵具もこの華やかさを表現するには、残念ながらちょっと役不足。この次ぎ描くときは、油絵またはアクリル画で挑戦したいと思います。