さてこの町のもうひとつの特徴は細い路地が多いこと。ちょっとわくわくしながら街道から裏道へ抜けると小さな川べりに出ました。この建物は酒蔵。今でもお酒を作っているようです。
土蔵や作業場など機能本位の建物配置のせいか、やはり平入と妻入りの建物が川沿いに入り混じって並んでいます。もちろん構図は文句なし。しかも瓦のグレー、漆喰の白、羽目板の茶色、木々の緑と色彩のバランスも最高。久しぶりに満足した日本の風景が描けました。
水彩画が好きな人のサイトです。あなたは漫然と絵を描いていませんか。旅先で描く風景画、魅力的な人物画などプロのテクニックを教えます。美緑空間は下記のサイトに移動しました。 https://miryoku-yoshine.com/
2019年2月17日日曜日
2019年2月12日火曜日
五條新町
久しぶりに日本のスケッチです。今回訪れたのは奈良五條新町。紀州街道を初めとする 5 つの街道が交差する町なので「五條」という名がついたとか。
軒をそろえた平入の商家 が続く町並みはそれなりに美しいのですが、絵にするにはちょっと単調だなあと悩んでい ると、町外れに一軒だけちょっと眼をひく妻入りの建物が。さっそくこの異端児の建物をいれてス ケッチすると・・・ご覧の通りうまく画面に納まりました。スケッチはやはり構図が大切。
2019年2月5日火曜日
海外スケッチ旅行にでかけよう ドイツ編 その18 ノイシュバンシュタイン城3
この城は抜群の人気を誇るのですが、意外なことに世界遺産ではありません。なぜでしょう?実はこの城は19世紀の新築。外壁は中世の石造ではなく近代的な鉄とコンクリートとモルタルでできています。シンデレラ城を思わせる尖塔も銃眼もいにしえの戦(いくさ)の思い出に過ぎず、バイエルン王国が滅びようかという当時の戦争には何の役にも立たない代物だったのです。入口や窓のアーチも単なる飾り。つまり機能的にも構造的にも美的にもうそがあるから文化的な価値はなし・・・ということのようです。
でも、ご覧のようにマリエン橋から見る城と彼が暮らした森と湖に囲まれたこの土地はとても美しい。ルートヴィヒ二世が統治者としてこの城で過ごしたのはわずか1年足らず、王としての存在感は残念ながら希薄でした。でもこの城が現在に至るまで観光客として多くの人々を惹きつけ、その観光収入が現在のバイエルン州の財政に多大な貢献をしていること・・・彼の美に対する感性が偉大であったことの証明です。
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