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2017年3月12日日曜日

チャイナドレスの人物を描く その2


 前回アトリエで作成した鉛筆のデッサンを見ていただきました。いつもならすぐに水彩で着色をするのですが、今回はせっかくのチャイナドレス。この際背景も思いっきりチャイナらしく・・・とインターネットで(著作権の問題にならぬ範囲で)題材を探し、アレンジして、画面を再構成したのが今日の作品です。
 注意しなくてはいけないのは、目線レベルを合わせること。つまり僕が絵を描いている時の水平線と背景の画像の水平線がほぼ同じ位置に来るようにすることです。ただし実際に探してみると良くわかるのですが、今日の絵のように水平線が画面の上方ぎりぎりに設定してある構図の背景画像は少ないと思います。そのあたりは組み合わせのテクニックが必要です。皆さんも研究してみてください。
 ついでに人物も前回と比べるとちょっと修正しているのがわかりますか。ひとつは足先が画面からはみ出していたので、ちょっとつま先を曲げてもらい、画面に収まるようにしました。もうひとつはきりりとした顔の表情。前回はわざとぼかし気味に描いていたのですが、バックをここまで描きこむと、表情もはっきりと描かないとバランスが取れなくなったからです。
 これでやっと下書き完成です。次回はいよいよ着色です。

2017年2月27日月曜日

チャイナドレスの人物を描く


 このブログに登場するモデルさんはいずれもモデルクラブに所属するプロの人達です。でも実はモデル代は衣装によって違うのです。お任せの普段着は安く、民族衣装は高いという具合に。(当然ヌードは一番高いのですが)。そして数ある民族衣装の中でも人気が高いのがチャイナドレスだとか。当然プロの画家達も好んで描いています。有名な絵はやはり安井曾太郎の「金蓉」でしょうか。
  というわけで今回はチャイナドレスの人物に挑戦です。この日、2時間の枠(モデルさんの休憩時間を除くと実質は80分)の中で、如何にチャイナドレスならではの女性らしい体の線を忠実に捉えるかが勝負です。手にするのは鉛筆と練りゴムだけ。
  まずHBの鉛筆で大まかにデッサンをします。線ではなく面を表現します。いくつもの曲面を薄い鉛筆の線で塗りつぶす感じで描いて行きます。濃い部分はより濃い鉛筆を使うか線の本数を増やします。そして明るいところを練りゴムで削ぎ落とす。基本的には80分間この作業の繰り返し。さらに全体から細部へ、細かく細かく・・・。最後に一番暗い部分に4Bの鉛筆で影を入れます。そして完成!。終了のタイマーが鳴り、あっという間に80分が過ぎました。集中し過ぎたせいか頭はぼーっとし、眼はかすんで・・・でも出来映えはまあまあ。
 次はチャイナドレスの人物、その魅力を引き出す工夫を・・・と言いたいところですが、とても 疲れたので本日はここまで。この続きはまた次回に。

2016年12月30日金曜日

人物画を優しく描こう その3


 今回のテーマは優しい人物画に大切な「穏やかな表情」。この要素は残念ながら画家個人の努力ではいかんともしがたい部分があります。たとえば美人であっても目元や口元がきつい方はちょっとイメージに合いません。個人的にはダビンチの「モナリザ」もあのモデルの貢献度が非常に大きいと思っています。
 さて、今回のモデルさん。僕のイメージにぴったり。構図を上半身にしぼって「穏やかな表情」を細かく捉えたつもりです。いつもは鉛筆で濃淡をつけた後、顔は基本2色で塗るのですが、今回はかなり色数を増やし、重ねる回数を増やしています。眼、口などの表現もいつもよりも細密に描きました。
 あとは細かなテクニック。まずシャツの色は実はほとんど白に近いごくうすいピンクでした。モデルさんのイメージに合わせて敢えてピンクを強調しています。そして日傘の色は本当は濃い赤。そのまま塗ると画面が赤系統にそろいすぎるので、補色に近いブルーに変更し、模様だけをピンクでアクセントととして残しました。
 いかがでしょうか。昨年の個展に出品した何点かの人物画とはかなり進化(変化?)があると思っています。どうぞご意見をお寄せください。

※今日が今年最後のブログ更新となります。更新頻度が少ないにもかかわらず、読み続けていただいた皆さん、ありがとうございました。さて、前回の個展からの進化を皆さんに見ていただきたく、2回目の個展を以下の要領で開催することにしました。

日時:2017年4/27(木)~5/2(火) 12:00~19:00(予定)
場所:茶屋町画廊 大阪市北区茶屋町8−11 JR大阪駅より徒歩5分

「NU ちゃやまちプラス」という商業施設の1階にあります。便利で来やすいと思います。是非お越しください。




 
 

2016年7月18日月曜日

人物画の背景を考える


 相変わらず人物画を描いています。制作のプロセスについてはこのブログでも紹介したとおりですが、今日はちょっとマニアックに背景について考えます。というのは昨年開いた個展のアンケートでは全般的に人物画の評判が良くなく、特に背景の暗いものほど「好き」という割合が減っていたからです。
 最近の僕の作品は鉛筆で徹底的に下書きをし、その上にうすく透明水彩を重ねるものです。当然、背景も鉛筆で濃淡をつけ、後から人物の雰囲気にあわせ色を塗ることになります。
 でもそうすると、どうしても背景が暗くなりきつい画面になりがち・・・。そこで今日は背景にいっさい鉛筆の黒い線を入れず、色彩を重視して奥行きを出すことに挑戦してみました。
 この作品は元々モデルさんのポーズが気に入って描いたもの。憂い顔でどこかを見つめるしぐさが魅力的だったのと、椅子にまたがる伸びやかな脚がバランスよく画面のアクセントになっています。
 まず女性の顔を目立たせるために、そして見つめる視線の先を強調させるために、画面の左上に濃いグリーン系の色を置きます。グリーンにしたのはスカートの色と調和させるためと、含ませる水の量だけで明暗が出しやすい色だからです。そのままだと画面の変化が唐突になってしまうので、対角の右下にも同系統の濃い色を置きます。その時この絵のポイントとなる左脚を浮かび上がらせるように背景の色と明度を調整します。
 一方対角の画面右上と左下は出来るだけやさしい色を塗ります。今回はシャツの水色をベースにかつ単調な画面になるのを防ぐために、やはり服にあるピンクを少しだけ混ぜてみました。
  さていかがでしょう。いままでとちょっと違った雰囲気になったような気がしています。皆さんのご意見をぜひお聞かせください。