暑い夏が続いています。
実は(特に社会人になってからというもの)真夏の絵はほとんど描いていないことに気がつきました。
当然です。暑いときはクーラーの元でゆっくり・・・。
でも、「美緑空間」と言うからには、真夏の空間もチャレンジすべきだと思い、今年のお盆休みは出来る限り絵を描きに出かけました。今回から4回ほどその成果を公表したいと思います。
まず、1回目は以前述べた、私のお気に入りの散歩コース、石屋川公園の河口にある酒蔵です。 ご存知のように、神戸は「灘の生一本」で有名ですが、実は震災でほとんど主要な酒造工場は壊れ、今では昔の面影はありません。この酒蔵は生き残った貴重な文化財です。
灼熱の太陽の下で絵を描きながら思ったことが2つあります。
ひとつは、乾いた川の面白さ。石屋川の水は枯れ、雑草が生い茂っています。本来なら涼しげな水辺の風景のはずなのですが、川底の乾いた砂に酒蔵が落とす影は、今まで知らなかった真夏の厳しい一面を教えてくれています。
もうひとつは、懐かしい風景を描くことの難しさでしょうか。
この絵の奥にある高速道路の姿に気がついたと思います。これがなければ、昭和30年代の絵と同じかもしれません。でも昔の姿を描くことは現実にはほとんど不可能で、周りは新しい分譲住宅や工場で埋め尽くされ、この絵はほとんど限られたワンカットなのです。
街の美しさを守り、創る・・・・。その難しさを見たような気がします。
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