僕のいつもの散歩コースである石屋川を南に下り阪神電車を越えたところで西へ約10分ほど歩くとこの「甲南漬資料館」があります。
アーチ状の搭や窓と庇の構成がとても個性的、現代的なデザインですが、竣工したのは昭和6年・・・十分に古い建物なのです。
ただこの頃建築界にちょっとした変化が訪れます。ルネサンス風やら、バロック風などあまりにも形式的なデザインに反発して、斬新なデザインを試みる風潮があったようです。
設計者は清水栄二。実は以前に登場した「御影公会堂」と同じ設計者です。
外観はモダンですが内部は大正ロマンが漂う本格的な洋風のインテリアと純日本的な和室大広間が共存する奇妙な、それでいて調和の取れた空間が広がります。
異種文化をまとめあげた努力に感服すると同時に、この頃の設計者の頭はいったいどうなっていたのだろうと半分、あきれてしまいます。
現在、名前の通り、甲南漬けの販売はもちろんですが、クラシカルなインテリアを生かした灘の酒バーもあり、ちょっとした観光のスポットにもなっているようです。
一度訪れることをお勧めします。新しい発見があるかもしれません。
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