雪景色の温泉街を堪能した翌日、倉吉の「白壁土蔵」を訪れました。
曇天の冬の日は街をモノトーンの世界に封じ込めるようです。
空は明るいグレー。
白壁を眩く照らすはずの陽はありません。
そのためか、風化し始めたしっくいの細かな肌合いまでもがやさしく感じられます。
屋根の上で融けはじめた雪は水と埃を吸って、
純白の装いに少し疲れたような表情を見せています。
でもこんな静謐なシーンにもかすかなノイズがあります。
それはおかきを焼く醤油の香り・・・。
この煙突は街が生きている証でもあるようです。