優しい人物画を描こう・・・今回のテーマは「ぼかし気味に」です。前回のように人物の表情にこだわろうと思うと、どうしても顔を克明にはっきりと描きたくなります。それは一方で人物に「見られているような気がして飾る気がしない」というようなマイナスの感想を生むことにもなります。そこで今回はあえて表情をぼかし、画面全体の優しい雰囲気を表現することにチャレンジしてみます。
幸い今日のモデルさんは大柄で目鼻立ちの整った人。細かな表情にこだわらなくてもいい雰囲気が出せそうです。
いつものように、まず鉛筆でデッサンしますが、いつもと違うのは、
・顔を描き過ぎないこと。極端に言えば眼、鼻、口の位置がわかる程度で。
・「線の表現」をせず、4HからHBまでの薄目の鉛筆の影の濃淡で全体を表現すること。
そんな感じで一通り描き、全体を眺めると、さすがにぼんやりしすぎてちょっと絵としては不満が残ります。そこで髪の毛の濃い部分、首や脇の一番濃い影の部分、手足の明るい部分の背景となるところだけアクセントとして4Bを使います。これで下描き(上図)は完成です。
色塗りのポイントは次回に。