2009年1月11日日曜日

長浜にて

先週触れた神岡町のように、過疎化に悩む地方が多い中、この長浜はいわゆる「町おこし」に成功した例でしょうか。
秀吉が治めた城下町であり、大通寺の門前町であり、北国街道の宿場町でもあったため、今でも当時を思い出す文化的遺産が多く残っています。
この絵は「黒壁スクエア」の入り口付近、往来で立ったままスケッチしたものです。

町おこしが成功した理由のひとつは、建物が今もこの土地の人々の生活を支えるものとして使われていることです。売られている食べ物も着るものも、日用品も地元の生活感たっぷりです。
だからここでは「土蔵ふうカフェ」などというものはありません。

いつもは描かない人の姿をつい、絵にいれてしまったのも、「街道」の主役は建物ではなく人なのだということをなんとなく感じたからに違いありません。

2009年1月4日日曜日

あの町はどうなった?

このブログをはじめて2度目のお正月を迎えました。しかも今回がちょうど100話目。
子供の頃、日記など3日しか続かなかった僕としては、毎週毎週、一度も休まずよく投稿を続けられたと我ながら感心しています。

さて、この休みを利用して大学時代の仲間が集まる会があり、昔話に大いに花が咲きました。
「あいつは・・・、あの頃は・・・・、今は・・・・」などと話をしていると、やはり昔の記憶が戻ってきます。そこで今日は「あの頃の・・・絵」を載せることにしました。

場所は岐阜県最北端の神岡町。美術部の夏合宿で行きました。この町は鉱山の町で有名で、スケッチした当時の印象は「美しいけれどなんとなく寂れた町」でした。
この町で描いた絵は2枚。
1枚はその昔鉱山で働いた人達が住んでいた家(と勝手に思い込んだ?)が川沿いに並んでいる絵。河原の向こうに茶褐色の板壁と切妻屋根がリズミカルに続く様が面白かったことを覚えています。その絵ハガキは友人に送り、今は手元にありません。
もう一枚がこの絵です。

何しろ30年も前の事、よく覚えていませんが、暑い中、丘の上に登って描いたことを覚えています。美しい川と山脈、小さな家が続く町並みにひとつだけ、似つかわしくない、光り輝く曲線の建物があります。これが「神岡町役場」。磯崎新という有名な建築家の作品です。

自分の記憶の糸をインターネットで手繰ってみました。
この川の名前は「高原川」。橋の位置と役場の角度から地図で調べると描いた場所は神岡城のようです。(城があった記憶はないのですが・・・)
そして残念ながら「寂れた」印象の通り、町の過疎化はさらに進み、「神岡町」は合併されて無くなり、今は「飛騨市」となったようです。
神岡町役場は「神岡振興事務所」と名を変えていました。まさに昨今話題の「地方復活」の砦として期待されているのかもしれません。

時が経つと一枚の絵からいろいろなドラマが生まれそうです。
あの美しい町はどうなった?・・・機会があればまた同じ場所を訪れてみたいものです。

2008年12月28日日曜日

ちょっとリッチなホテル

以前に「バブルの頃」というタイトルでホテルのスケッチを載せたところ、知り合いから「面白い・・・!。シャンプーのブランドがブラバスとか・・・etc.」と、予想に反して好評だったので、久しぶりにホテルのスケッチを載せます。(外が寒いので、季節のスケッチが描けないこともありますが・・・)

時代は同じく1989年。バブル真っ盛りのころ。
各ホテルは都心にこぞってリッチなホテルを作り、ビジネスマンはツインの部屋をシングルユースで借りることも珍しくはありませんでした。
よって、私もここ「東京ロイヤルパークホテル」のツインルームに一人で泊まっています。 (なおシングルユースのときはベッドメークが違うようです。枕を見るとわかりますね)

「リッチさ」を読み取ってみてください。
入口の外には専用の新聞受け。バスルームも1.6M×2.4Mと広く、洗面カウンターはアメニティグッズであふれています。ちなみに今回のブランドは「GUCCI」でもちろん文句なし!(どうぞ拡大してみてください)
ベッドはセミダブル。TVも17インチが主流の当時では画期的な21インチ。
窓辺の高級なティーテーブルとチェアのセットも一人でビールを飲むと、逆にむなしく感じてしまいます。

いまはもうこんな部屋にはなかなか泊れません。あの頃は良かった!

2008年12月21日日曜日

舞子六角堂

地元神戸では「六角堂」と呼びますが、実は平面プランは八角形。
海に面して建っており、塔からの眺めに心も移ろう・・・・よって別名「移情閣」。
そして現在の正式名称は「孫文記念館」です。
名前の通り外部は洋館ですが、内部は完全に中華風。そのギャップが新鮮です。

でも、この建築が何よりも勝っているのはこの立地です。
目の前の光る海が建物を照らすと、屋根と六角のシルエットが強烈に目に焼きつきます。
この瞬間を見た人に、「実は八角形・・・」などとくだらない注は無用なのです。