僕のブログにはシンプルでモダンないわゆる近代建築はあまり登場しません。
もちろん建築の設計に携わる者として、伝統的な建築にない理論とその空間には大いに考えさせられることがあるのですが、残念ながらシンプル過ぎる外観は絵の題材としては面白くありません。
僕だけでなく、きっと世の日曜画家達も同じ気持ちでしょう。
さて、そんな近代建築の中で唯一、国の重要文化財の指定を受けた建物がこの旧山邑邸(大正13年竣工)です。
設計者はフランクロイド・ライト。犬山の明治村に部分保存されている旧帝国ホテルと同じ設計者です。
ご覧のようにドームや尖塔など特に奇抜な要素あるわけでもなく、石やテラコッタや金の装飾がふんだんに使われているわけでもありません。
それでも不思議なことに十分「絵」になるのです。
これを見習って、現代建築の設計者はもっと「絵」になる建築を設計してほしいものです。
現在内部は「ヨドコウ迎賓館」として公開されています。あなたも是非一度訪れてみてください。
住宅の隅から隅までデザインしつくすことの楽しさを感ずるはずです。
水彩画が好きな人のサイトです。あなたは漫然と絵を描いていませんか。旅先で描く風景画、魅力的な人物画などプロのテクニックを教えます。美緑空間は下記のサイトに移動しました。 https://miryoku-yoshine.com/
2011年10月30日日曜日
2011年10月23日日曜日
日本キリスト教団神戸教会
関帝廟からすぐ南の大通りに面してこの教会があります。設計は原科建築設計事務所、昭和7年竣工の建物です。
玄関の大階段とその上の窓飾り、そびえる尖塔のデザインが見事です。
実は近くに、もうひとつ大きな教会、「神戸栄光教会」があったのですが、こちらは残念ながら阪神大震災の時に崩れ落ち、その後再建されましたが、予算の関係でしょうか、全体的に簡略化されており、とても「復元」とは言えません。
幸いこの「日本キリスト教団神戸教会」は震災に耐え生き残りました。
貴重なこのデザインを守り続けてほしいものです。
玄関の大階段とその上の窓飾り、そびえる尖塔のデザインが見事です。
実は近くに、もうひとつ大きな教会、「神戸栄光教会」があったのですが、こちらは残念ながら阪神大震災の時に崩れ落ち、その後再建されましたが、予算の関係でしょうか、全体的に簡略化されており、とても「復元」とは言えません。
幸いこの「日本キリスト教団神戸教会」は震災に耐え生き残りました。
貴重なこのデザインを守り続けてほしいものです。
2011年10月16日日曜日
関帝廟
この派手で奇妙なお寺は神戸の「関帝廟」。
歴史好きの人なら誰でも一度は感激して読んだ「三国志」の関羽将軍を祭ったお寺です。
ご覧のとおりの中華風デザインで、先週までの京都や奈良の風景とは趣がかなり違います。
建物は1881年(明治21年)に建てられたようですが、何度も火事に会い、現在の本堂は1979年に修復されました。従っていわゆる「文化財」としての価値は評価されていません。
しかし再建のとき日本の大工の棟梁が苦労したオリジナルな中日折衷様式は興味深いものがあります。
派手な着色だけでなく、反りあがった軒まわりのプロポーションや屋根の上の双龍の像などは素直にかっこよいと言えるのではないでしょうか。
ずっと先に「関帝廟様式」なるものが認められたら・・・などと想像してしまいます。
歴史好きの人なら誰でも一度は感激して読んだ「三国志」の関羽将軍を祭ったお寺です。
ご覧のとおりの中華風デザインで、先週までの京都や奈良の風景とは趣がかなり違います。
建物は1881年(明治21年)に建てられたようですが、何度も火事に会い、現在の本堂は1979年に修復されました。従っていわゆる「文化財」としての価値は評価されていません。
しかし再建のとき日本の大工の棟梁が苦労したオリジナルな中日折衷様式は興味深いものがあります。
派手な着色だけでなく、反りあがった軒まわりのプロポーションや屋根の上の双龍の像などは素直にかっこよいと言えるのではないでしょうか。
ずっと先に「関帝廟様式」なるものが認められたら・・・などと想像してしまいます。
2011年10月9日日曜日
興福寺南円堂
今日の絵は奈良興福寺の南円堂。
北円堂は国宝ですが、こちらは重要文化財。再建が江戸時代と比較的新しいことが理由でしょうか。
ただ八角形の平面に唐破風がつく姿はかなりユニーク。
絵としては北円堂よりもこちらのほうが面白いと言えるでしょう。
時刻は夕暮れ。
まもなく茜色に染まる空に、大屋根がくっきりと浮かび上がりました。
北円堂は国宝ですが、こちらは重要文化財。再建が江戸時代と比較的新しいことが理由でしょうか。
ただ八角形の平面に唐破風がつく姿はかなりユニーク。
絵としては北円堂よりもこちらのほうが面白いと言えるでしょう。
時刻は夕暮れ。
まもなく茜色に染まる空に、大屋根がくっきりと浮かび上がりました。
2011年10月2日日曜日
清涼寺 多宝塔
嵯峨鳥居本から南へ15分ほど歩くとこの清涼寺があります。
元は源氏物語の主人公に由来するらしい由緒正しいお寺らしいのですが、建物は大部分が江戸時代の再建です。
そんな経歴が京都では評価されないのか、国宝はおろか重要文化財にもなっていません。
しかし参道から眺める本堂、仁王門の雄大さはなかなかのもの。
さらに僕が気に入ったのは、このこの小さな多宝塔。
嵐山を背景に軽やかに建つ姿は、歩き疲れていても、僕の創作意欲を十分に刺激してくれます。
しかもここで絵を描くのに拝観料は無料。太っ腹な(?)お寺に感謝・・・。
元は源氏物語の主人公に由来するらしい由緒正しいお寺らしいのですが、建物は大部分が江戸時代の再建です。
そんな経歴が京都では評価されないのか、国宝はおろか重要文化財にもなっていません。
しかし参道から眺める本堂、仁王門の雄大さはなかなかのもの。
さらに僕が気に入ったのは、このこの小さな多宝塔。
嵐山を背景に軽やかに建つ姿は、歩き疲れていても、僕の創作意欲を十分に刺激してくれます。
しかもここで絵を描くのに拝観料は無料。太っ腹な(?)お寺に感謝・・・。
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