2011年10月30日日曜日

旧山邑邸

僕のブログにはシンプルでモダンないわゆる近代建築はあまり登場しません。
もちろん建築の設計に携わる者として、伝統的な建築にない理論とその空間には大いに考えさせられることがあるのですが、残念ながらシンプル過ぎる外観は絵の題材としては面白くありません。
僕だけでなく、きっと世の日曜画家達も同じ気持ちでしょう。
さて、そんな近代建築の中で唯一、国の重要文化財の指定を受けた建物がこの旧山邑邸(大正13年竣工)です。
設計者はフランクロイド・ライト。犬山の明治村に部分保存されている旧帝国ホテルと同じ設計者です。
ご覧のようにドームや尖塔など特に奇抜な要素あるわけでもなく、石やテラコッタや金の装飾がふんだんに使われているわけでもありません。
それでも不思議なことに十分「絵」になるのです。
これを見習って、現代建築の設計者はもっと「絵」になる建築を設計してほしいものです。
現在内部は「ヨドコウ迎賓館」として公開されています。あなたも是非一度訪れてみてください。
住宅の隅から隅までデザインしつくすことの楽しさを感ずるはずです。

0 件のコメント:

コメントを投稿