相倉で何枚かスケッチしたあと、次の目的地、菅沼(すがぬま)集落へ。徒歩で移動する僕にとって本数が少ないとは言え、3つの世界遺産集落を結ぶ「世界遺産バス」はとてもありがたい。
さて到着してみてびっくり。ここ菅沼集落は「小さな」と形容した相倉集落よりもさらに「ちいさい」。村の入り口に立っただけで、すべて(9棟の合掌造り)がほとんど一望できてしまうくらいです。さすがにこの規模では「共同体」と呼べる村は存在し得ないのでしょう。
このスケッチだけを見ると「豊かな自然に囲まれた農村風景」・・・に見えますが、実は両方ともみやげ物のお店。周りには一応田畑もあるようですが、どの家屋も本業は皆、こちらのみやげ物ののよう。でも世界遺産なので、店舗として自由な改修はできないのでしょう。残念ながらあまり繁盛しているとは思えませんでした。
この村がこれからどうなるのか、どう生きていくべきなのか、建築や町の設計をかじったことのある者としてちょっと考えさせられました。