2007年6月23日土曜日

個性を描く

風景画が続いたので、今日は人物画を載せることにしました。

以前にも述べましたが、僕は人物画が非常に好きです。どんな人にも表情や体つき、服装から、にじみ出る個性があって、それが際立っているほど、僕の創作意欲もかきたてられます。
このスケッチは20数年前、会社の美術部で描いたものです。モデルは部員の知り合いを頼んでお願いしました。

彼女はいわゆる子悪魔的な美人で僕の創作意欲を大いに満たしてくれました。
ツンとすました横顔とわざと崩した服装。
生意気な、男っぽい座り方・・・・等等。

間違いなく彼女の「個性」が輝いています。

2007年6月17日日曜日

ビーナスブリッジ 2007



先日、卒業以来、初めて高校同窓会に出席しました。30年ぶりに見る顔、聞く声、伝わる人柄は懐かしさと驚きの連続でした。こんな一瞬(ひととき)が楽しいと感じるのは、僕たちは多分「時を経ること」の面白さを本能的に知っているからだろうと思います。


さて、前回が「ビーナスブリッジ1983」。今回が「ビーナスブリッジ2007」というタイトルでわかるように、今日のテーマは、この24年間の神戸の街の変貌をスケッチすることです。

実は、以前と同じ場所を探したのですが、なかなか見つかりません。やっとの思いで発見すると、そこは、木々が生茂っていて、視界はすっかり閉ざされていました。成長するのは、人間だけでないのですね。

そんなわけで、この絵は1983年に描いた時とほぼ同じ角度で、もっと上から見ています。水平線の高さの違いを感じてください。

でも違うのはもちろんそれだけではありません。震災から復興した街は相変わらずきれいなのですが、この画面では神戸の象徴であるポートタワーよりも目立つ建物が2つ建っています。

左側の細身のビルはホテルオークラ。絵の中央に存在感たっぷりに居座るのは兵庫県警のビルです。ホテルオークラはともかく、県警は暗く、威圧的で神戸の町並みには合いません。正直言うとスケッチから抹消しようと思ったくらいです。せっかく勇んで行ったものの、僕にとっては、すこし残念な結果に終ってしまいました。



つまり「時を経ること」は面白くはあっても、自分にとって愉快なものとは限らないということです。

これはある意味で人生の真実なのですが、あきらめてはいけません。未来の神戸の街はきっと、さらに美しくなっているでしょう。

「ビーナスブリッジ2030」という投稿がそれを証明してくれるはずです。

2007年6月8日金曜日

ビーナスブリッジ 1983



神戸と言えば「夜景」。インターネットで調べると、「ビーナスブリッジから見る夜景が最高!」と書いてあります。

僕の理論によれば、夜景が美しくなるためにははまず地形が重要です。つまり海辺が一番低く、山に向かって急激に、市街地が、高密度に広がること。そうすると夜の明かりに高さの変化が生まれます。そして市街地であれば、ネオンサインなど色に変化が、さらに海に点在する反射光がアクセントとなり、100万ドルの夜景が誕生するというわけです。

この絵はまだインターネットの紹介など無い頃、1983年に描いています。夜景ではありませんが、僕の理論通りに、街が広がっていることがわかっていただけると思います。
この日は晴れ。中央のポートタワーの赤色、青い空と海。再度山の緑。
神戸は実にきれいな街です。皆さんもビーナスブリッジに登ってみてください。

2007年6月3日日曜日

新入社員の頃

就職戦線。
世間では、売り手市場になったとか。新入社員の諸君もやっと職場の雰囲気になれた頃でしょうか・・・?

さて、私の周りにもフレッシュな新人諸君が頑張っています。彼らを見ていると自分のその頃が懐かしく、私が新入社員の頃の絵を探してみました 。
1981年社会人1年目の秋に描いたスケッチがありました。

会社の寮が神戸深江にあったので、日曜日に、散歩しながらこの芦屋浜まで来ました。

特に絶景というわけではありませんが、
埋立地のコンビナートと沖を行く船、浜辺で遊ぶ子供達と夕陽が一日の終わりを告げているようです。

絵を描き終えたことに満足感があるものの、長年の学生気分が抜けきらず、「明日も仕事か・・・」とつぶやいたことを覚えています。

頑張れ!新人!