このブログでは古いお寺や明治時代の有名な建物を取り上げることが多いのですが、本来のテーマが「人」であったことを思い起こすと、もっと生活感のある風景を描くべきだったのかもしれません。・・・
何故突然こんなコメントを載せたかというと、先日東京小金井市にある「江戸東京たてもの園」を訪れたからです。
ここには建築を志す人にはとても有名な「前川國男邸」など学術的に価値ある建物も多いのですが、僕が心惹かれたのは懐かしいこの路地裏の風景です。
暑い夏を少しでもすごしやすくするため、どの家も競うように鉢植えを家の前に並べます。そして地面にはもちろん打ち水。
極めつけは窓桟に干された布団・・・・。
数日後、偶然この建物園が新聞記事に載っていました。布団はボランティアの人たちの演出で、そのアイデアを出したのは建築家の「藤森照信」さんだとか。
正直言うと博物館的に作られた「保存」には抵抗を感じないのでもないのですが、思わずスケッチをしてしまったこの「懐かしさ」はまちがいなく「保存」する価値があります。
藤森さんも「生活感」が立派な文化だと認めてくれたにちがいありません。
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