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2012年5月6日日曜日

二重橋

東京で外人観光客に最も有名な施設のひとつがこの「二重橋」でしょう。
ですが、案外日本人はそのいわれを知らないのでないではないでしょうか?
なぜ「二重橋」なのか。
奥の鉄製の橋と手前の石橋と二重に見えるから・・・と思っていた人ははずれ!
手前のアーチが2連だから・・・と思っていた人もはずれ。
正解は奥の由緒有る鉄橋が当初は2階建ての2重橋だったからだそうです。
今は1階建ての普通の橋なので、正確な意味での「二重橋」は現存していないのです。
この事実、僕もこのブログを描こうとして初めて知りました。
日本人としてまだまだ勉強不足ですね。

2011年12月25日日曜日

三菱一番館

2009年9月、東京のど真ん中に出来たこの建物。
高層ビルに囲まれた地価の高い土地によくもまあ、こんな効率の悪い建物が建ったものです。
しかも、すべて石と煉瓦造りの本物志向。遊園地にあるプラスチックのまがい物ではありません。
建築基準法を守りつつ、現在の技術と材料でこの建物を復元するには相当お金がかかったはず。
噂によれば隣の超高層ビルと同じ金額だったとか・・・。

この建物、もともとは英国人建築家ジョサイア・コンドルによって設計され、明治27年に竣工したオフィスビル。
その後、倣うように続々とオフィスビルが建てられこのあたりは「一丁倫敦(いっちょうロンドン)」と呼ばれるようになったそうです。
私が訪れた時、内部の美術館でちょうど「一丁倫敦と丸の内スタイル」展が開催されていました。
「今日は帝劇、明日は三越」という当時はやったコピーの通り、センスのよいインテリアと衣装で描かれる日常は実に豊かです。

この建物の復元に巨額の投資がなされた狙いはよく知りません。
しかし「建物を設計することは文化を創ること」・・・現代の設計者にはやはり実現困難なこの言葉を思い出させてくれただけで、この建物が再建された甲斐があったと思っています。

2010年11月14日日曜日

不忍池

大都会「東京」にもまだ「江戸」の面影を残す場所があります。
この不忍池もそのひとつ。
僕の好きな小説「御宿かわせみ」や「鬼平犯科帳」では幾度となく「不忍池の弁天堂で・・・」と、登場人物たちがここを舞台に秘密を語ります。

当時の地図を見ると弁天堂は現在のようにボート池への通過点ではありません。
お堂へは、お参りのための橋が一本のみ。
まさに想いをこめる池の中心でした。
お堂は建て替えられ昔の姿ではありませんが、今も残る一面の蓮に取り囲まれるその存在感は十分に過去の物語を僕に思い起こさせてくれます。

2010年5月23日日曜日

東京銀行協会

東京駅丸の内北口から皇居に向かって5分ほど歩くと、交差点の角にこの「東京銀行協会」があります。2階建ての煉瓦造で竣工は大正5年です。
設計者は「松井貴太郎」・・・実は調べてみると先週描いた「旧安部邸」の設計者と同じであることがわかりました。
さっそくブログにこの事実をと思いましたが、このスケッチはクロッキー帳にペンで描いたもので、残念ながら着色ができません。
しかし何とかこの設計者の足跡を語りたいと思い、原画をスキャナーで取り込み、パソコン上で色付けをしました。
筆をマウスに持ち替え、悪戦苦闘・・・。
時間はいつもの倍、色は単調であまり気に入っていませんが、重厚な雰囲気を伝える役割はそれなりに果たせたようです。
ちなみに、建物上部の目障りなグレーの筆跡(マウス跡)は操作ミスではありません。
そう、例によって上部に高層ビルが載っているのです。
筆でも、マウスでもこの違和感を減ずることは出来ないようです。

2008年9月21日日曜日

江戸の民家 その2

先週に引き続き生活感あふれる民家をご紹介します。
やはり江戸時代、武蔵野にあった農家(天明家)です。
かなり格式の高い家だったようで、破風のついた茅葺屋根が独特のたたずまいを見せています。
立派な門構え、前庭も中庭もあり、こっそり覗き見できる雰囲気ではありません。
でも、ご覧のように、画面に漂うほのぼのとした生活感はやはり日本の農家。「日本昔ばなし」の世界がここにあります。

2008年9月14日日曜日

江戸の民家

前回触れた「生活感」をもっとも直接的に表しているのは「民家」でしょう。「江戸東京建物園」にもいくつかの民家が保存されており、これはそのうちのひとつ、江戸時代の農家「吉野家」です。

ここでは、木々の間からその生活感を垣間見ることができます。
縁側ではおばあさんが縫い物をしているし、部屋の奥では囲炉裏に火がついているようで、その煙が屋根から立ち上っています。
農家独特の懐かしい、少し湿った農作物の匂いと乾いた土の匂い・・・。

保存されているのは建物だけではありません。まるで江戸時代にタイムスリップしかのような、のどかな農村の午後の情景そのものでした。

2008年9月7日日曜日

懐かしい・・・

このブログでは古いお寺や明治時代の有名な建物を取り上げることが多いのですが、本来のテーマが「人」であったことを思い起こすと、もっと生活感のある風景を描くべきだったのかもしれません。・・・

何故突然こんなコメントを載せたかというと、先日東京小金井市にある「江戸東京たてもの園」を訪れたからです。

ここには建築を志す人にはとても有名な「前川國男邸」など学術的に価値ある建物も多いのですが、僕が心惹かれたのは懐かしいこの路地裏の風景です。

暑い夏を少しでもすごしやすくするため、どの家も競うように鉢植えを家の前に並べます。そして地面にはもちろん打ち水。
極めつけは窓桟に干された布団・・・・。

数日後、偶然この建物園が新聞記事に載っていました。布団はボランティアの人たちの演出で、そのアイデアを出したのは建築家の「藤森照信」さんだとか。

正直言うと博物館的に作られた「保存」には抵抗を感じないのでもないのですが、思わずスケッチをしてしまったこの「懐かしさ」はまちがいなく「保存」する価値があります。
藤森さんも「生活感」が立派な文化だと認めてくれたにちがいありません。