3月に鹿児島に旅行した時、桜島ばかりを描いていたわけではありません。
当然、有名な建物をいくつか図書館で事前に調べ、勇んでスケッチをしています。そのうちのひとつがこの「鹿児島県庁本館」。
しかし現地に着くと、どうも手元資料と外観イメージが違います。なにより県庁というのは、機能上、もっと大きいはず・・・そう、実は元の建物は1996年に解体され、玄関部分のみここに移築されたのです。従って現在は「旧」鹿児島県庁本館と呼ばれています。
大正14年の竣工で設計者はすでに何度も登場した會禰達蔵。鹿児島まで仕事の手を広げているのを見ると当時の彼の影響力の大きさが伺われます。
大部分が解体されてしまったとは言え、今に残るこの「旧」庁舎を見る限り、濃密なデザインと白一色の存在感は、周りの現代的な建物に比べ、群を抜いています。玄関だけでなく、もっと本格的に保存して欲しかったと思うのは私だけではないでしょう・・・・残念でなりません。
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