さて、バスに乗って先を急いだのには理由があります。
実は30年前にスケッチした、のどかなあぜ道に建っていたあの地蔵とお寺をもう一度見たいという気があったからです。
歩いているうちにそれに出くわせば、と思っていたのですが、どうも山道の多い大神神社あたりの風景ではなさそう・・・地図を見ると山の辺の道が田畑の間を辿るのはどうやら竹之内環濠集落のあたりだと気づいたのです。
バス停を降り、その集落をめざして歩くこと30分。
周りにはあぜ道と古い民家こそあるものの、やはりあのあたりの風景はありません。
それでも何か絵になれば、と探しましたが、「環濠」とは名ばかりで現在はほとんど埋め立てられあまり魅力は感じられません。
そろそろ時刻は夕暮れ。
帰りの時間を気にしつつも、ぎりぎりまでこの道を堪能しようと、今度は萱生(かよう)町の環濠集落を目指しました。
またまた歩くこと30分。この日最後の一枚がこの風景です。
「環濠集落」は戦国時代の農民が村を守るために周囲に水を引いてできた村だそうです。
竹之内と違いこちらはまだ水辺に浮かぶ民家の景観が残っていてこの地方ならではの風情を感じます。
今日は我ながらよく歩きました。
30年前の記憶を確かめることはできませんでしたが、山の辺の道の魅力は十ニ分に堪能できた気がします。
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