埼玉県に「深谷」という町があります。
「渋沢栄一」の生家があることで有名で、先日訪れる機会があり、地元の方から色々と話を聞かせていただきました。
すると実はこの町は中山道の宿場町でもあったそうで、歴史好きの僕は、さっそくその名残を求めて街道沿いを歩いてみました。
道路はアスファルトで狭い道を車がすごい勢いで走り抜けます。正直言って、情緒があるとは言いがたいのですが、そんな中で唯一「らしい」風景を見つけました。
漆喰の蔵と古めかしい木の門、レンガの煙突がセットになったちょっと面白い建物です。
ただ周りはどこにでもある普通の地方都市で、保存されていると言うより、取り残されていると言ったほうが似合います。この先どうなるのか、気にかかるところです。
ところで、この町のもうひとつの名物は「ねぎぼうとう」。そのうどんと葱で暖まって出かけようとした僕が神戸から来たことを知ると、お店の人がわざわざこの中山道まで車で送ってくれました。
冷たい北風にめげず、このスケッチを描けたのは、町を愛する人達の温かさのおかげです。
この元宿場町の未来はきっと明るい・・・に違いありません。