「わがまち加古川50選」によれば、「あかがね御殿」を建てたのは多木化学の創業者多木久米次郎氏だそうです。
そして、山陽電鉄別府駅からあかがね御殿へ至るルートにやはり少し風変わりな外観の多木化学の本社があり、その隣にいわくありげに佇むこの民家があります。
よく見るとこの民家は少々風変わりです。
まず、通常独立して建てられる蔵の外壁が母屋と繋がっているのでそれだけで、面白い形になります。しかも高さの違う棟ごとに別々の屋根を複雑に重ね、一体とする構成は普通の民家とは一味違います。
スケッチをし、帰ってから詳しく調べてみると、この民家はなんと多木久米次郎氏の生家だったようです。
言われてみれば、「あかがね御殿」の不思議なデザインと共通するものがあります。
きっと多木氏の「建築好き」DNAがまさにこの「生家」で醸成されたに違いありません。