街道を行くと裏山に通じる路地があり、さらに階段を登ると前回僕が想像した「子供達が遊んだに違いないお寺」・・・西方寺があります。
門前の階段から町を振り返ると格子と漆喰でお化粧されたきれいな観光地とは違った、別の顔を見ることができます。
この視線にあるのは連続する屋根瓦と路地の土。
瓦は美しい銀色というよりはくすんだねずみ色で、建物が風雪にさらされてきた時間の名残を感じさせてくれます。
そして都会のアスファルトに慣れた僕に何より新鮮だったのはその土の複雑な表情。
地面は雨を吸って濃い土色になり、道の真ん中は陽に干されて堅くひび割れます。
そして風の日には土ほこりとなって舞い上がる一方、いつも日陰の湿ったところは雑草がしっかり根を張って自分の領土を守っています。
この瓦屋根の軒下を鉢植えで飾り、竹箒を手に女達がおしゃべり・・・・。
またまたこの町の楽しい空想が広がってゆきそうです。
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